「こどもは宝物。大切な、未来へのおくりものなんだよ。」
私が中学の頃、近所の子供たちを無償で預かり面倒を見ていた私の祖母に、なぜお金も貰わずに楽しそうに面倒を見ているのかを尋ねた時に、祖母が言った言葉です。
その時は、深く理解できませんでしたが、三人の息子を産み、母子家庭で育て、孫が9人できた今はよく理解できます。
今の社会の現実を見ると、決して社会全体が祖母の言葉のような気持ちで子育て問題に取り組めていないと感じます。
私たちの大切な『宝物』を健やかに未来へと送り出すためには、他人事ではなく、地域や社会全体で協力し合い、真摯にこの問題に取り組んでいかなければいけないと強く思うのです。
18年前に会社を立ち上げ、エステサロン2店舗を経営するなかで、従業員の結婚、出産による退職というケースが増え、子供ができても好きな仕事を安心して続けられる環境を作るということが会社の大きな課題となっていました。
ある日、社会保険労務士に相談したところ【企業主導型の保育事業】を勧められたことで、企業が、従業員のみならず周辺住民も利用できる保育事業を行えるということを知り、この事業と祖母の姿と言葉が重なり合い、過去に辞めざるを得なかった従業員や、預け先を探している共稼ぎ夫婦、父子・母子家庭などで子育てに苦労している人達のことが浮かび、保育事業をする決心をしました。
既存の事業のみならず、保育事業に参入したきっかけは会社の従業員のためでしたが、 次第に祖母の言葉が自分の中で大きくなり、祖母の志を受け継いで、ゆっくり・楽しく・ゆとりのある小規模保育事業を各地に広げていくことで、もっと多くの大切な『未来へのおくりもの』を育てていきたいと思うようになりました。
そして、一人でも多くの大切な『未来へのおくりもの』をゆっくり・楽しく・ゆとりをもって大事に育て、健やかに未来へと送り出すことが、私の使命と考えています。理事長 岩間 結子